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その場しのぎで終わらないために、マナーとしての防災意識を
防災というと、官民揃って「災害は恐いから対策を」とか「○○しないと生き残れない!」など、不安や恐れで人を煽るばかり。一時的に対策熱が高まっても、それでは地に足の付いた危機管理意識は育ちません。結局は「喉元過ぎれば熱さ忘れる」のことわざ通り、その場しのぎで長続きせずに終わってしまいます。
それを表しているのが右のグラフで、私の暮らす静岡県における防災意識の経年推移をまとめたものです。顕著な地震が続いた平成5年から7年までは右肩上がりで、店頭には防災用品が溢れんばかりの勢いでした。でも顕著な災害が2,3年減ると、防災先進県と呼ばれる当地でも防災意識は冷め、比例して店頭も寂しい限り。当時は防災グッズの買換えに難儀したものです。近年は災害頻発のため、以前のピーク時まで回復しますが、次の防災グッズ交換時期の3年から5年後、現在の防災意識が本物かどうか明らかになるでしょう。
そうした現状を見るに付け、不安に引きつり肩肘張って取り組むのではなく、防災対策は日本に暮らすマナー、といった感覚で向き合う方が、長続きする防災意識のためには良いのではないのでしょうか。
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