家庭の自助と地域共助−市民防災対策を提案する | |||
京都府北部、丹波中部の福知山市にある福知山市防災センター。火災や地震対応に加えて、水害を繰り返す由良川を抱える地域柄から、防災シアター・水圧体験・語り部映像をはじめ、水害対策コーナーに力が入っている消防署併設型防災体験館です。 福知山市防災センターの様々な防災体験コーナー
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福知山市防災センター 屋外の防災施設
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体験した印象 水害常襲地域ならではの啓発内容と、人口規模の割に種類豊富、スタイリッシュかつ工夫に富んだ体験コーナーが特徴の防災体験館です。全国でもまだ数少ない水害体験コーナーを設けるのは、2004年・2013年・2014年と、近年だけでも三度の市街地大規模水害を経験した水害常襲地帯ならでは。2004年台風23号水害時の証言ビデオを上映する語り部コーナーもあります。初期消火体験コーナーは、常時給水ホースが繋がり水の出が弱い、近畿圏でよくあるタイプの訓練用水消火器を使用。周囲への飛び散りが少ないためか、水を放射する消火体験コーナーとしては、全国的に珍しい密閉しない開放型のブースになっています。おもしろい事に、この消火体験コーナーには騒音計と表示パネルもあり、「火事だー!」と周囲に助けを呼ぶ声の大きさを客観的に把握できるよう、大声コンテストよろしく数値をデジタル表示します。また、写真撮影は出来ませんでしたが、表示器付き全身人形を使って正しく心肺蘇生できたかが判る応急手当体験(AED体験も可能)コーナーもありました。スタッフの方々も、普及啓発の為のサービス精神に溢れており、接遇や解説スキル面でも好感触。比較的コンパクトな割に、創意工夫の光るたくさんのコーナーで楽しく学べる防災体験館でした。 残念ながら、起震装置を使った地震体験コーナーはありません。浸水地域から高台への消防庁舎新設移転という事もあり、予算的にも仕方のない事でしょう。仮に起震装置まであったなら、下手な県立防災体験館にも迫る施設になった事でしょう。参考までに、事前予約のうえ都合が合えば、起震車でも地震体験の要望に対応できるそうです。 |
福知山市防災センターの施設情報
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