家庭の自助と地域共助−市民防災対策を提案する | |||
「あなたを守るのはあなた自身」をコンセプトに、質の高い防災体験を行う、東日本屈指の防災体験館。それが、千葉県西部は松戸市にある、千葉県西部防災センターです。完全ガイドツアー形式でのレクチャーにより、防災教育を重視する単独型防災体験館です。 防災体験ツアー 1階で体験できる内容
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防災体験ツアー 2階で体験できる内容
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参考:最寄りバス停から千葉県西部防災センターまで
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体験した印象 施設の大きさこそ、国内随一の東京消防庁本所防災館より、ひと回り小さいですが、その体験メニューの豊富さとガイドの高い解説レベルは、まさに東日本屈指の防災体験館。全ての体験コーナーを、防災体験ツアー限定にした当たり、本格的な防災教育施設と言っても過言ではありません。ガイドの解説は、的確かつ分かりやすく非常によく教育されている事が伺え、大変好感を持ちました。また防災体験の内容、ガイドの制服から各体験コーナーのデザインに至るトータル的なセンスの良さが、防災体験がより楽しく感じられ、エンターテイメント性が高いテーマパークの様な仕上がりに繋がっています。総合テーマ室での都市型災害シミュレーションは、多くの場合、防災Q&Aコーナーなど、単なるクイズ形式で扱われる事が多いものです。しかし、状況と選択結果がドラマとして展開されるため、被災の追体験ができ、単なる知識ではなく自らの経験として身に着きやい点で、全国でも無類の内容です。また「風水害の科学」では、全国でもまだ数少ない、レインウェアを着て暴風雨体験ができます。加えて、1階の防災資料室は、体験ツアーとは別に自由に利用できます。防災に関する書籍だけでなく、「ちびまる子ちゃんの地震を考える」等を揃えたビデオコーナーもあるので、ツアー前の待ち時間や、ツアー終了後に利用してはいかがでしょうか? 最後に、1階エントランスの「オリエンテーション」スペースについて希望を1つ。世界の震源分布と一緒に、仮設トイレ等の県の災害用資機材が並ぶ展示方法は、コンセプトが明確な他のコーナーと比べると脈絡がなく、寄せ集め的な雰囲気が拭い切れません。「あなたを守るのはあなた自身」という施設コンセプトがあるなら、公助を強調するより、自助を強調した内容にしてはどうでしょうか?いずれにせよ、折角の広い空間ですから、それを活かして更に有用なコーナーへと改良する余地はあると思います。 勝手な提案ながら、常設展示なら、例えば、静岡県地震防災センターの様な感じで、住宅耐震化や家具固定など、家屋対策の実物展示コーナーにしてはいかがでしょうか?「あなたを守るのはあなた自身」のコンセプトに沿っており、かつ当館でまだ触れていない分野で、命を左右する最も大事な減災対策として国や県でも推進している分野でもあります。体験ツアー開始までの待ち時間と、当館での最後の締め括りの、都合2回来場者の目に留まるスペースなので、もっと有効に用いられたらと期待します。 |
千葉県西部防災センターの施設情報
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