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防災体験館 体験レポート

東日本屈指の体験メニューとレベルを誇る、体験ツアー専門の防災教育体験館   レポート
千葉県西部防災センター   訪問'09/05/25


「あなたを守るのはあなた自身」をコンセプトに、質の高い防災体験を行う、東日本屈指の防災体験館。それが、千葉県西部は松戸市にある、千葉県西部防災センターです。完全ガイドツアー形式でのレクチャーにより、防災教育を重視する単独型防災体験館です。

防災体験ツアー 1階で体験できる内容

1 千葉県西部防災センター 概観 2 20分間隔で防災体験ツアー開始
千葉県西部防災センター 外観 オリエンテーション広場
1998年に開館し、県の防災備蓄倉庫や災害用ヘリポートに隣接する、単独型防災教育施設。 受付を済ませたら、ツアー開始まで待ちましょう。休憩スペースやコインロッカーもあります。

3 まずは視聴覚室でビデオを 4 この後の体験に思いを備えます
視聴覚室 ガイダンス映像
100名弱は入れる大きなシアターで、まずはビデオを見ます。全グループとも最初はここから。 災害の記録映像や、これから続く防災体験についての紹介ビデオを見て、思いを備えます。

5 防災力を試す「総合テーマ室」 6 災害シミュレーションに挑戦
総合テーマ室 総合テーマ室ブース内 上にもモニタあり
この先、来館状況で体験順序が変わります。各人がブースに分かれ、防災力が試されます。 3面モニタに映る、地震による都市型災害の状況に、各人が手元のボタンで決断を下します。

7 都市型災害であなたの決断は? 8 「あなたを守るのはあなた自身」
総合テーマ室 選択肢 コンセプトは「あなたを守るのはあなた自身」
防災意識ゼロの主人公の命運が、あなたの決断で変わります。果たして結果はハッピーエンド? これが当館のコンセプトでもあります。災害への正しい理解と行動を磨くよう頑張りましょう。


     

防災体験ツアー 2階で体験できる内容

1 地震体験「地震の科学」 2 リビングダイニングで地震を体感
地震体験コーナー 地震体験コーナー 内部
震度3から7までと、関東大震災・阪神淡路大震災・千葉県東方沖地震を再現。中には余震も。 台所ではなく居間のセット。地震だ火を消せ!より、身の安全と出口の確保を重視した内容。

3 暴風雨体験「風水害の科学」 4 風速30m・時間雨量30mmを実感
暴風体験風景 暴風雨体験風景
まずは風速30メートルの暴風のみの体験から。更に希望者には、雨具を着ての暴風雨体験。 暴風に雨が加わると、息をするのも困難に。台風では外に出ないか事前の避難が一番です。

5 119番通報体験「通報と消防」 6 操作に合わせ状況が進行
通報体験コーナー 公衆電話での通報体験
火災と事故の場面で、公衆電話や家庭用固定電話からの119番通報を体験できます。 画面に示される状況に沿って喋ると、音声に反応して状況が変化。失敗もあるので的確に。

7 消火体験「火災と消火の科学」 8 訓練用消火器を画面に放射
消火体験コーナー 訓練用消火器の放射
消火器の様々な種類や使い方、初期消火の方法を教わったら、いよいよ実物を使って実践。 訓練用の水消火器と消火栓を使って、画面に映る火災目がけて、実際に水を放射します。

9 煙避難体験「避難と安全」 10 比較的長い距離の体験室
煙避難コーナー ビデオ視聴 煙避難コーナー レイアウト
まずはビデオとガイドの話から、煙の性質や有毒ガスなどの危険性を学んで避難体験へ。 高層建物(ホテルの6階)にいる想定で組まれたセットの中を避難します。少々長めのコース。

11 壁や誘導灯を頼りに進みます 12 ゴール地点に消防隊が
煙避難コーナー 体験中の室内 煙避難コーナー ゴール地点
煙を写すためフラッシュを使いましたが、実際は真っ暗な中、壁伝いに誘導灯を頼りに避難。 長い通路を抜けた先には、はしご車で助けに来た消防隊の人形がお待ちかね。

13 非常持出・被災生活用品コーナー 14 非常持出品を展示紹介
一次持出・二次持出等の解説 非常持出品展示
必ず持ち出す当座の非常持出と、中期的な二次持出品、救助作業で使えるグッズ類を解説。 非常持出品として役立つ、様々なグッズの実物を展示。紹介のみで販売はしていません。

15 「応急救護」コーナー 16 心肺蘇生とAEDの使い方を体験
心肺蘇生法 展示 応急救護コーナー
いざという時の救命処置法を体験。混雑時には写真の様に、体験室以外の場所でも体験可。 訓練用全身人形を使って、心肺蘇生の手技とAED(自動体外式除細動器)使用法を体験。


     

参考:最寄りバス停から千葉県西部防災センターまで

1 京成バス「松戸二中」下車 2 バス停そばに案内看板あり
京成バス「松戸二中」バス停 西部防災センターまでの案内看板
JR松戸駅またはJR市川駅から、京成バス松11系統に乗り、松戸二中バス停で下車。 松戸二中の外周を回り、国道6号線沿いに松戸警察署を目指して、徒歩約8分道のりです。

3 松戸車両センターを跨いで 4 松戸警察署の裏にあります
松戸二中の校庭を横目に進むと、JR東日本の松戸車両センターを跨いで更に進みます。 千葉県西部防災センターは交差点角の松戸警察署すぐ裏手。駐車場は普通車12台分あり。


     

体験した印象

 施設の大きさこそ、国内随一の東京消防庁本所防災館より、ひと回り小さいですが、その体験メニューの豊富さとガイドの高い解説レベルは、まさに東日本屈指の防災体験館。全ての体験コーナーを、防災体験ツアー限定にした当たり、本格的な防災教育施設と言っても過言ではありません。ガイドの解説は、的確かつ分かりやすく非常によく教育されている事が伺え、大変好感を持ちました。また防災体験の内容、ガイドの制服から各体験コーナーのデザインに至るトータル的なセンスの良さが、防災体験がより楽しく感じられ、エンターテイメント性が高いテーマパークの様な仕上がりに繋がっています。

 総合テーマ室での都市型災害シミュレーションは、多くの場合、防災Q&Aコーナーなど、単なるクイズ形式で扱われる事が多いものです。しかし、状況と選択結果がドラマとして展開されるため、災害の追体験ができ、単なる知識ではなく自らの経験として身に着きやい点で、全国でも無類の内容です。また「風水害の科学」では、全国でもまだ数少ない、レインウェアを着て暴風雨体験ができます。加えて、1階の防災資料室は、体験ツアーとは別に自由に利用できます。防災に関する書籍だけでなく、「ちびまる子ちゃんの地震を考える」等を揃えたビデオコーナーもあるので、ツアー前の待ち時間や、ツアー終了後に利用してはいかがでしょうか?

 最後に、1階エントランスの「オリエンテーション」スペースについて希望を1つ。世界の震源分布と一緒に、仮設トイレ等の県の災害用資機材が並ぶ展示方法は、コンセプトが明確な他のコーナーと比べると脈絡がなく、寄せ集め的な雰囲気が拭い切れません。「あなたを守るのはあなた自身」という施設コンセプトがあるなら、公助を強調するより、自助を強調した内容にしてはどうでしょうか?いずれにせよ、折角の広い空間ですから、それを活かして更に有用なコーナーへと改良する余地はあると思います。

 勝手な提案ながら、常設展示なら、例えば、静岡県地震防災センターの様な感じで、住宅耐震化や家具固定など、家屋対策の実物展示コーナーにしてはいかがでしょうか?「あなたを守るのはあなた自身」のコンセプトに沿っており、かつ当館でまだ触れていない分野で、命を左右する最も大事な減災対策として国や県でも推進している分野でもあります。体験ツアー開始までの待ち時間と、当館での最後の締め括りの、都合2回来場者の目に留まるスペースなので、もっと有効に用いられたらと期待します。

     

施設情報

外観  
所在地: 松戸市松戸558-3
MapFan Webで地図表示
URL: http://www.pref.chiba.lg.jp/bousaik/bouseisenta/seibubou.html
TEL: 047-331-5511
開館時間: 9:00-16:30
入館料: 無料
休館日: 火曜(祝日の場合翌日)・年末年始
交通アクセス: JR松戸駅西口3番乗り場より、京成バス松11系統市川駅行き「松戸ニ中」下車徒歩約8分、松戸警察署南隣
駐車場: 普通12台・大型4台

映像シアター あり 水害
119番体験 あり 台風体験 あり
地震体験 あり 土砂災害
津波 火山
消火体験 あり 応急手当 あり
煙体験 あり 耐震補強
ガイドツアー 90分の防災体験ツアーを、20分間隔で開催
(開始時間:午前9:00-11:00、午後13:00-15:40)