家庭の自助と地域共助−市民防災対策を提案する | |||
山梨県立防災安全センターは、東京都初の北区防災センターよりも早く開館した、全国でもかなり初期からある防災普及啓発施設の1つです。県の消防学校に併設する事もあり、実際の火と消火器を使った消火体験ができたり、一般的な防災体験だけでなく、講義などの防災教育にも対応しています。 山梨県立防災安全センターの様々な防災体験コーナー 以下は2008年訪問当時のものです。現在では幾つかのコーナーがリニューアルされたため、本ページでは古い内容を含んでいます。
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体験した印象 消防学校併設という事、また糸魚川−静岡構造線断層帯を抱える地域性もあり、基本的には地震と火災対応を焦点にした防災体験館です。当施設のオープンは1982年(昭和57年)。東京都初の北区防災センターよりも早く開館し、長野市防災市民センターや尼崎市防災センター等と並び、全国でもかなり初期からある施設でもあります。ブロック塀倒壊模擬体験・断層地震再現ジオラマなど、他になかなか見られない創意工夫のコーナーが多いのも特徴です。お時間に余裕のある方は、「訓練」を含んだコースを予約すると、館内見学・体験コーナーに加えて、屋外で本物の火と消火器を使った消火訓練や、可搬式スモークマシンを使った煙体験、視聴覚室でのビデオ・講義などが各種の体験が可能です。当時はかなり先進的かつ画期的だったであろう当施設も、動作不良で動かないものがあったり、老朽化した展示物には昭和のレトロ感が否めません。しかし、2008年の訪問時以降、地震体験が過去の地震を再現できる3次元起震装置に更新されたり、赤外線式消火体験・119番通報体験・災害用伝言ダイヤル171体験・応急手当体験・防災Q&Aコーナーが新設など、内容の充実強化も図られています。 できれば、施設横を流れる釜無川(富士川)と、そこに注ぐ支流を擁す急峻な山地を抱える山梨県の地域性を考えると、水害や土砂災害に関する展示や体験コーナー、また展示してある自主防災機器を使った共助体験なども、今後は追加して欲しいと希望します。まだ多く残る老朽化したコーナーの場所を転用すれば、スペース的には対応できると思うので、次の更新時に大掛かりな装置でないとしてもあったらいいなと感じます。 交通アクセスですが、地方では郊外の消防学校に防災体験館も併設する事も多く、当施設も基本的には不便な場所にあります。ただ、中部横断自動車道と新山梨環状道路が開通し、車社会の山梨県であれば、以前より便利に行ける様になりました。鉄道利用の方は、東花輪駅から徒歩30分近く掛かるため、タクシー利用が良いでしょう。 |
山梨県立防災安全センターの施設情報
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