家庭の自助と地域共助−市民防災対策を提案する | |||
今回は私の地元、静岡県にある「静岡県地震防災センター」は、2003年1月にリニューアルオープン。津波ドームシアターや、まるごと家一軒分の実大耐震施工例が新たに加わるなど、より体感的で実際的な展示にパワーアップしています。 静岡県地震防災センターの内部・体験内容
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体験した印象 現在は、東日本大震災を受けて内容が変わっており、以下は訪問当時の評価です。目玉はやはり津波ドームシアターでしょう。眼前の球形スクリーン映像と、足元の津波再現が連動しているのはよく考えられています。でも映像は津波解説以上に、県下の風光明媚な風景が延々映し出され、かなり間延び感が否めません。少々ひねりが欲しいところです。例えば、折角の大型スクリーンとサウンドシステムなのだから、過去に実際あった津波映像や正しい対処と避難法など、体験型設備の利点を活かした、体感的かつ教育的価値あるコンテンツが見たいです。 また、津波の怖さを心理的に訴えたい趣旨からと思いますが、映像に現れる津波は、津波ではなく、海外のサーフィンの有名地でよくある、気象・海象現象による大波でしかありません。津波は、遠目や第一波では高く見えなない事が多く、津波の姿を正確に反映していないこの映像は、見る人に間違った知識を与えかねないのではと心配です。防災には素人な映像製作会社は、インパクト重視で作りがちなので、発注者側がしっかりとした企画や指示を出し、成果物をきちんとチェックしていれば、こうはならなかったのでは?「津波=怖い」という心理を植え付けるのみが目的であれば、これでもいいのかもしれませんが、防災先進県静岡と称するのなら、もう少し内容の正確性にも踏み込んで欲しい内容です。 でも、家具固定・耐震補強・防災用品コーナーなどは、一見地味ながらも実践的で、こういった部分が結構実用に繋がる大事な部分だけに好評価です。地味で堅苦しいイメージのある広報館・博物館から、華もありつつ、以前と比べてより確実に実際的・教訓的になった今回のリニューアルは、全体的には良かったのではないかと思います。 |
静岡県地震防災センターの施設情報
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