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飲料水グッズレポート

飲料水グッズレポート:ファイル#02
手軽で安価な携帯浄水器デリオス(スーパーデリオス)

防災グッズコーナーには様々な携帯浄水器が売られています。生活雑排水の混じる都市部の河川や、鉱物・化学物質の混じった郊外の河川は無理ですが、濾過・浄水できれば飲料水に使える地域も日本にはまだあります。国産メーカーのこの浄水器、使い勝手はいかなるものか試してみました。

1 外観はこんな感じ  2 内容物を並べてみました
浄水器デリオス概観  中身一覧
ポンプやストロー式が多い携帯浄水器の中、本品は汲んだ水を絞り出すタイプ。構造・使用法の簡便さを求めてとのこと。  中身は軟らかいポリエチレン製マヨネーズ状容器・フィルター内蔵キャップ・コップ・ポーチなど。旧タイプなので殺菌剤もあり。

3 こんな環境の水を濾過しました  4 キャップの部分がフィルターに
我が家から車で数分の場所にある沢です  キャップにフィルター内蔵
生活排水その他で、化学物質が溶け混んでいない水場なら、浄水器も活躍できます。でも、都会の川では無理でしょう。  キャップには、多孔質中空糸膜と繊維状抗菌活性炭の二層構造フィルターが内蔵。交換用も別売されています。

5 まずフィルターを外します  6 次にチューブに水を汲みます
キャップを外しアップで見ます  外したチューブを浸して水を汲みます
マヨネーズのキャップ同様に、ひねればフィルターが外れます。よく見ると4つの穴の奥に繊維状のフィルターが見えます。  キャップを外したら容器に水を汲みます。真冬の沢水は手が痛くなるほど冷たいです。

7 1回に濾過できる目安は300ml  8 濾過だけで心配な人は殺菌剤を
水を汲む量は容器の目盛りまで  殺菌剤を滴下します
旧型は恐らく次の殺菌剤の撹拌のためと思われますが、容器いっぱいではなく、目盛り線まで300ミリリットル水を汲みます。  旧型では、水道水殺菌用と同じ次亜塩素酸ナトリウム殺菌剤が付属。殺菌剤は一般でもアウトドアショップで売られています。

9 殺菌剤を入れた人は振って撹拌  10 チューブから水を絞り出します
振って撹拌します  絞り出して濾過した水をコップに
殺菌剤を数滴入れたらよく振って撹拌。ちなみに現行の「スーパー」デリオスは、フィルターが更に細かくなり殺菌剤不要です。  容器から絞り出すと、二層のフィルターを通って濾過された水が出てきます。パンパンのマヨネーズを絞り出す程度の力でOKです。

11 中空糸膜を通って不純物が濾過  12 ついでにちょっと実験です
濾過される水のアップ  一杯当たり結構な量のレモンを溶かしました
活性炭と0.2(現行品は0.1)ミクロンの中空糸膜を通って、不純物粒子や細菌が濾過。ただし水に溶けた物質は濾過できません。  追加の裏付け実験です。100%レモンを同量溶かしたレモン水を2つ用意して、片方だけ濾過します。さて、どうなるでしょう?

13 レモン水を濾過してみると  14 水に溶けた物質は濾過不能
濃く作ったレモン水を濾過  使用前と使用後を並べて比較
見た目がわかるように、普通飲むのにちょうど良い量よりも、相当濃くレモン水を作ってみましたが、結果はいかに・・・  濾過した右の方が、やや透明になったのがわかりますか?果肉粒子を濾過して濁度は減っても、水に溶けた色・味の完全除去はできません。



     

「携帯浄水器デリオス」のデータ・個人的評価

製品名 携帯用浄水器デリオス
現行品は スーパーデリオス
ネットではこちらで購入できます

本体単品・5個セット・10個セット
製造業者 アーバンテック
購入価格 2980円(2001年12月当時)
サイズ φ65mm
H235mm
重量 全重量91g
本体58g
フィルタ仕様 多孔質中空糸膜・繊維状抗菌性活性炭
携帯性 ★★★★☆ 使い易さ ★★★★☆ 実効性 ★★★★★
感  想 ここはいい!
容器に水を汲み・蓋をはめて・容器から絞り出す、一度使えば誰でもわかるシンプルさ(ちなみに本当に日米特許取得品)。勝手にマヨネーズ方式と名付けましょう。また安価で軽量な事も加えた3点は、MSRやカタダインなど外国製携帯浄水器に比べて大きなメリットです。またキャップ部分がそのままフィルターで別売されており、フィルター交換も簡単。現行品は0.1ミクロンのフィルターに改良し、殺菌剤不要でより便利になっています。

ここはちょっと?
シンプルなマヨネーズ方式にした裏返しで、一度に浄水できる量が300mlしかなく、浄水し終わったら再度キャップを外しての繰り返し。何リットルも大量に濾過したい場合は、手間がかかって面倒な一面もあります。あくまで個人で使用する程度の設定なのでしょう。
なお、水に溶けてしまった農薬・鉱物・化学物質は除去できません。上の追加実験のように水溶性のものは結構通ってしまいます。あくまで細菌や汚濁物質など、粒子状物質を濾過できる浄水器なので注意が必要です。お風呂の残り湯でも、入浴剤などが入っていればやはりNGでしょう。

総評
上記の効果を考えると、いかに携帯浄水器といっても全国どこでも使えるわけではないことが伺い知れます。何も考えず買って安心するのはもったいないので、買う前に自分の身近に使える水源があるかを確認しましょう。とはいえ、生活・工業排水が流れ込まず、魚が住める程度の川や池が近くにある人には助かります。
また、泥水は濁りの原因が主に泥の粒子なので、濾過すれば透明になりますが、そのまま濾過するとフィルターにはかなりのダメージです。フィルター寿命を長持ちさせるためにも、上澄みや何らかの方法で一度濾過した泥水を通す方がベターでしょう。

本レポート上でも述べていますが、今回テストしたものは旧バージョンの製品になります。現行品の「スーパーデリオス」はより細かい0.1ミクロンの中空糸膜と、銀の殺菌力を活かしたフィルターに強化され、殺菌剤を不要としています。
テスト時期 2005年1月

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