家庭の自助と地域共助−市民防災対策を提案する
市民防災ラボ
  
ホーム > 体験レポート > 防災グッズ > 非常食
被災生活のための非常食体験レポート

「被災生活でもリッツでパーティー!?」定番お菓子・おつまみの長期保存缶 レポート
リッツ5年保存缶L  

皆さんおなじみナビスコリッツの長期保存バージョン「リッツ保存缶」のLサイズ。スーパー・量販店で見かける事も多いこの品、普通のリッツとどこがどう違うのでしょう?わが家の非常食として、何事もなく5年間を過ごした退役記念に、パーッと食べてみました。

リッツ5年保存缶L 試食リポート

1 リッツ保存缶Lの外観 2 5年間保存できる秘密は
リッツ保存缶 外観 側面 表示部分アップ
缶の外観です、高さ18cmとなかなかの大きさはまるで鼓のよう 缶入り密封の上、脱酸素剤が入っているのが、5年間保存の秘密のようです

3 透明な蓋を取ると「防災のしおり」 4 グラッときた時の10の心得
 リッツ保存缶 防災のしおり
半透明の蓋を取ると、何か紙が入っているので、よく見ると防災のしおりが 様々な状況での避難ポイントが、これを使う段階では被災後の飲食確保法の方が現実的

5 プルトップで缶が開きます 6 開けるとおなじみのリッツが
プルトップ缶 開缶するといつものリッツ
防災のしおりの下はプルトップに、そこそこの力でも簡単に開けられます おなじみのアルミパッケージに、85g(25枚)×5パック、合計125枚入ってます

7 中身は普通のリッツ、5年後の味は 8 缶底の脱酸素剤で保存性アップ
5年経っても普通のリッツ
5年経っても新鮮サクサクな食感、味も全く普通のリッツ、保存飲料水も併せて要保存 缶底に丸い紙があって、その下に脱酸素剤(例の「たべられません」)が入ってました



  

リッツ5年保存缶Lのデータ・個人的評価

製品名 リッツ保存缶Lサイズ  
製造業者 ヤマザキナビスコ
購入価格 580円(1997年当時)
試食時期 2002年2月
外形寸法 直径13.5cm×H18cm 総重量 705g 内容量 425g
カロリー 2075kcal 包  装 アルミ缶 調理法 調理不要
調理性 ★★★★★ おいしさ ★★★★☆ 食べ易さ ★★★☆☆
満腹度 ★★★☆☆ 携帯性 ★☆☆☆☆ 保存期間 5年
感  想 ここはいい!
何と言っても調理不要で、缶を開けたら即食べられるのがGood。しかも食べ慣れた味でついつい食べてしまうおいしさ。災害のショックで食を受け付けない時でも、1枚1枚は小さいため口にし易い。また、5本パックに小分けされているためフレキシブルな喫食ができるのも利点です。

ここはちょっと?
クラッカー独特のパサつき故、水なしの環境では数枚食る頃には辛くなります。また、入れ歯の年輩者には痛い事もあるかもしれません。非常食向け製品だけでも、保存性のいいディップ(無理?)や金平糖の類が同梱されてると食べ易くなるかも。よって、多めの保存飲料水等を併せて備蓄する事をおすすめします。加えて、丸形缶という形状が収納性を下げています。四角にできないでしょうか?(四角い一斗缶入りは下記参照)
容積効率の点で言えば他の非常食の方が良く、同じ容積なら、アルファ化米個食パックやフリーズドライ食のサバイバルフーズの方が、もっと多くの食数が入ります。

総評
長所・短所・栄養面を考えると、特に被災初期には有効な非常食だと思います。食べ易さも乾パンよりも上ですし、馴染みもあります。でも、1日ずっとこれだけ食べるのは思いの外キツいです。カロリー面だけ見ると、これ1缶で1日の活動に必要なエネルギーを取り敢えず摂取できなくはないですが・・・
見える所にあるとつい食べてしまう・食べられてしまう方も多いので、ご注意を。

余談ながら、リッツは非常食として多数納入実績があり、更にビッグな一斗缶サイズでは何と!910枚入り(本Lサイズ缶は125枚)というモノまであります。主に団体向けですが、防災用品専門商社などで入手可能です。