市民防災ラボ

  
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防災イベント体験レポート

元長野五輪スケート会場で、環境・防災・健康をテーマにした体験型イベント   レポート
NBS eながのフェスタ   初出'07/01/04

今回は首都圏を離れ、また地元静岡以外の地方の防災イベント「eながのフェスタ」の体験レポートをご紹介。「環境・健康・防災」を3本柱に、1998年の長野冬季五輪スピードスケート会場「エムウェーブ」という、大きな会場で行われたイベントです。NBS長野放送のご招待で、楽しむ機会にあずかりましたが、9月上旬のまだ暑い盛りの巨大会場での防災イベント。果たしてどんな感じだったでしょうか・・・。

1 会場は朝から盛況です 2 広い会場に沢山のブースが出典
長野五輪のスケート競技でおなじみの、長野市のエムウェーブが今回の会場。朝の会場から早くも人で一杯の盛況ぶり。 広い会場に、環境・健康・防災の3つのジャンルで、盛りだくさんのブースが出展する熱いイベントです。

3 長蛇の列が並ぶ先には 4 緊急脱出訓練コーナーが
どこも盛況な中で、とりわけ親子連れで長蛇の列が・・・。先を辿ってみると、何やらタワーが見えますが。 建物2階相当の高さから、ロープや結んだシーツを伝っての脱出体験コーナーが。子どもでも、大人が命綱で支えつつ降りてゆけます。

5 大人でも大丈夫です 6 お次は出前消火器体験コーナー
大人だと気恥ずかしさもありますが、集合住宅にお住まいの方は、一度体験してはいかが?男性が命綱で支えれば女性でもOKです。 ゲーム感覚でできる消火器体験。消火剤の代わりに赤外線が出る模擬消火器で、画面に映る火災を消します。もちろん当たり判定付き。

7 車のジャッキで救出体験 8 倒壊家屋の柱をジャッキアップ
身近な人同士での救出で頼りになるのが、自動車の車載ジャッキです。手前2つは普通車用、真ん中の黒いのはバン用です。 実際に組まれた木造倒壊家屋に、車用の普通のジャッキを掛けて、助け出す隙間を作るべく持ち上げます。車を上げるのとほぼ同じ感覚。

9 取り残された人を無事救出 10 家の耐震・制震にも多くの人が
柱を持ち上げては、番木を噛ませての繰り返しで、無事救出完了。消防もパンクする大規模災害時は、身近な人同士での共助が大切です。 大手住宅メーカー数社も出展。耐震・制震住宅に来場者も高い関心を示しているようでした。

11 ユニバーサルデザインフード紹介 12 非常食試食コーナーも
年配者や食事制限のある方向けの備えとして、こうした食品を非常食に流用してはいかが?製造時調理済なので、最悪そのまま喫食可です。 防災備蓄倉庫の定番大型乾パンや、パンの缶詰その他の非常食を試食コーナーも。いろんな防災用品を試して買えるのもイベントならでは。

13 他にも住宅火災報知器の紹介 14 いざという時の救命講習あり
消防法改正で、新築住宅では平成18年から、既存住宅でも順次義務化される、住宅用火災報知器を実機を交えて紹介。 わが子や家族のいざという時のために、救命法を教えてくれます。見るとやるとは大違い、訓練人形を実際に使って実地で体験。

15 テレビ番組の公開中継あり 16 ステージイベントありの一日でした
会場内特設ブースから、NBS長野放送の防災2時間特番に出演しました。左から菰田アナ早川アナと共に、被災生活の実際と対策を解説。 消防音楽隊コンサートや、防災漫才、耐震講演会、めざまし体操などなど、ステージイベントも終日目白押し。活気のある一日でした。


     

行ってみた印象

思った以上の盛況ぶりに驚き

 今回のイベントは環境・健康・防災の3本柱で構成され、各ジャンルの出展ブースが賑わっていましたが、防災ゾーンが一番出展数があったようで、かなりの盛況ぶりでした。開場直後から列をなすブースも多く、思った以上の盛況ぶりに驚きです。

 テレビ局主催イベントならではの告知・集客効果、県内の糸魚川−静岡中央構造線断層帯での地震想定が見直された、という背景もあるでしょう。しかし、イベント会場で肌で感じた実感として、今回のイベントには次の成功要因があるのではと思いました。

防災以外のジャンルとの連携で演出された、間口の広さは相乗効果を実現

 今回のイベントは、防災と比較的親和性のある他のジャンルと併催することで、来場者の間口を広げ、そうした人々まで防災に触れる機会を提供した点が、相乗効果を生んだ成功要因だったのだろうと実感します。

 例えば健康ゾーンでは、サプリメントのバーゲン・フィットネスクラブのプチダイエットメニュー体験・温泉足湯体験など。また環境ゾーンでは、低燃費・低排出ガスのマイカー展示会や、ウッドクラフト体験といった様々なコーナーがあり、半日いろいろ見て触って楽しむ中で防災体験もできる、会場全体の気軽な雰囲気が生み出されていました。間口の広さだけでなく、敷居の低い会場の雰囲気作りが、さほど専門的でない防災出展ブースの気軽な内容選定と相まって、防災にも気軽に触れる流れを生み、盛況に至った要因なのでしょう。

 とかく、防災イベントというと「真剣かつ教訓的なものに」「遊び感覚は許されない」と、真面目に過ぎるあまり堅苦しくなる傾向があるように見受けられます。、一般市民の感覚として、とっつきにくさ・足の運びにくさに繋がっているのだと感じます。近年でこそ、社会情勢の悪化や災害の頻発などから、危機感や義務感に動かされて、特別な努力をせずともある程度の来場は見込めるでしょうが、それでは大災害が数年ないと意識も長続きしません。1995年の阪神大震災の後も、2,3年後には防災イベントは閑散としていたものです。

 それで昨今の世情よろしく、防災イベントに関しても、
  1. 間口を広くして、より多くの初心者に防災に触れてもらうイベント
  2. 防災対策を始めた市民を更にステップアップさせる、分野を集中させたイベント
こういった二極化に進んでゆくのが良いのだろう実感した、今回のeながのフェスタでした。


 どちらかと言うと、イベント主催者側への提言っぽくなってしまいましたが、こうした肩肘張らないイベントなら、行ってみたくなるものですね。なにせ、防災にも触れる教訓的機会と、ヘルシー系グッズやサプリメントのバーゲン品をゲットできるおトク感の、一石二鳥なのですから・・・。