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被災時の救出救護・避難グッズ体験レポート

避難グッズ体験レポート:ファイル#01
毛布○枚分暖かい? エマージェンシーブランケット

ホームセンターやアウトドアショップでよく見かけるようになった、このエマージェンシーブランケット。手頃な値段と「コンパクトサイズで毛布○枚分暖かい」といった文句が何やらウリの、コンパクトサイズの身体保護グッズです。そこまで凄いと謳うモノならば、条件の悪い真冬の雪中で試してみようじゃありませんか。

1 折り畳まれコンパクトな外見 2 ヒラヒラと舞う極薄シートでした
本品は単品販売のほか、非常食ARKIIIにも入っています。他にも各社から多数の種類で販売されています。 ほとんど風がなくても左右に翻弄される、想像以上に極薄なシート。風の強い時の取り回しが大変そうです。

非常食ARK3試食レポの際の写真です シートをよく見ると
3 のぞくと向こうが透ける薄さ 4 広げてみた感じです
シート越しにデジカメで部屋を撮影、ある意味いい感じの写真用フィルターになるかも シートを広げてみます
アルミ蒸着をしているものの、基本的にはポリフィルム。アルミ箔とは違います。シート越しに写真を撮るとご覧の通り。 ヒラヒラ舞って、写真を撮るのも一苦労。長辺2m・短編1.3mの大きさで、いかに細かく折り畳まれていたかわかります。

5 人と比べるとこんな感じ 6 雪の中で耐え忍ぶこと1時間
改めてわが身を見て、腹のゼイ肉にワナワナとこみ上げるものが・・・ 積もる雪の中シートで包んで1時間
雪積もる1月の長野でさっそくテスト。その前に大きさの比較で寝転びますが、170cmの大きさの私でもちょっと不安が。 小雪舞う中テストです。全身を包み込むには不足気味、あぐらならOK。少々の事でヒラヒラ舞い密閉に苦労します。

7 シートの内側は摂氏12.9度 8 外気温は氷点下0.8度でした
シート内の保温された気温を測る 終了後外気温を測る
シート内側で温度計付き腕時計(腕の体温の影響を修正済)の示す温度は摂氏12.9度。シート内部の空気はメガネが曇るほど。 実験終了後しばらく温度計を外気に慣らして測ると、実際の気温は氷点下0.8度。

9 折り畳むと結構な大きさ 10 丹念に折り畳んで元の2,3倍に
現場レベルで畳んだ大きさ 使用前のものとの比較
No.4の写真のように、元々極薄素材なので畳むと折り返し数が多い。ボワッと広がるので現場で畳むと結構な大きさに。 慎重に圧縮しながら折り畳んでようやくこの大きさに。素材の強度も併せて、度重なる繰り返し使用には不向きなようです。



     

「エマージェンシーブランケット」のデータ・個人的評価

製品名 エマージェンシーブランケット ネット上で購入できる場所をご紹介

本ページのもの

アルミ保温コート

同等タイプ
製造業者 アメリカ
サバイバーインダストリーズ社
輸入業者は株式会社エル・ビー・エス
実売価格 500円(2005年4月当時)
外形寸法 W11cm
H7.5cm
D2cm
重量 52g 材質 アルミ蒸着ポリエステルフィルム
携帯性 ★★★★★ 使いやすさ ★★☆☆☆ 実効性 ★★★☆☆
感  想 ここはいい!
安い上に軽量でコンパクト、ある程度の効果もありコストパフォーマンス面では納得できます。量販店でも見かける入手性の良さもあり、とりあえずいくつか買ってあちこちに入れておくと、いざという時にはそれなりに役立つでしょう。避難所派・自主避難派問わず、気軽に入手しやすい防災グッズ入門編としておすすめです。よりすき間なく包める効果的な姿勢はあぐらをかいて座ることと憶えておきましょう。

ここはちょっと?
素材が薄くて軽いため、押さえていないとほとんど風がなくてもヒラヒラとめくれ、すきま風が入るのは必至。完璧な密閉を保つのは困難です。慣れない人や子どもには、シート状ではなく筒状や袋状タイプのものがいいでしょう。ヒラヒラと同時に、音がカサカサとして少々煩わしいです。なお、素材の防水性は裏を返せば内部の湿気も逃さないので、特に寒い時期に長時間気密を保つと結露しやすくなります。またシートが意外に突きに対して弱く、石や枝などちょっとしたもので突かれると破れやすく要注意。一度使うと元のようにコンパクトに折り畳めず、強度も併せると事実上使い捨てか、せいぜい2,3回程度が限界でしょう。

総評
アルミ蒸着を施した極薄ポリエチレンフィルム、それがこれの正体です。「毛布○枚分あたたかい」という宣伝文句のため誤解しやすいですが、これ自体に発熱効果はありません。むしろ防風効果によりシートと体の間に溜まったデッドエア(空気層)で保温効果が出るというものです。そのため、素肌にシートが当たったり地面に直に座ると、放熱で体温が奪われ効果もダウンするので注意しましょう。何か敷いて放熱を防ぎつつ使うとより効果的です。

実際に使った実感として、効果的に使うためには以下の点に注意しましょう。
(1)一番外側に(シートに雨風を直接当てぬよう更に外側に一層あればベスト)
(2)本品と体の間に洋服その他で少しでもデッドエアを多くする
(3)シート末端(特に足元)をしっかり閉じる

実感としては、寝袋や毛布の方が余程効果あります。安くてコンパクトな割に役立ちますが、過剰な期待は禁物という感じでしょうか。
テスト時期 2005年1月

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