家庭の自助と地域共助−市民防災対策を提案する | |||
「防災用品にラジオを」と奨められるほど、お馴染みのラジオ。近年「ワンセグケータイ」はじめ持ち運びできるテレビ端末が増加中ですが、価格が安い・持ち運び可能・電池でも動き・低消費電力という点で、ラジオは依然として強い味方です。 テレビよりも防災無線よりも、対障害性が強いラジオには、上記の緊急地震速報・緊急警報放送に加えて、憶えておきたい独特の便利なメディアや特性があります。 コミュニティFM放送局−地元の災害情報を得る手段 コミュニティFMは、可聴エリア数十km規模の地域放送局です。1992年12月の「FMいるか」(函館市)開局以来、全国227局(2009年4月現在)で開局しています。地方レベルの放送局のため、地元密着型の放送内容が多く、全国キー局や県域局では報じない、地元の災害情報が得られる利点があります。また、豪雨など風水害では、同報系防災行政無線が聞こえないため、地元情報の収集にはコミュニティFMが頼りになります。特に、自治体も出資・運営に関わる、第三セクター方式のコミュニティFM局では、防災無線を補完する役割も担っている放送局が数多く存在します。そうした局では、平時は市区町村からの広報を、災害時には、発生前の防災情報・災害発生時の避難情報・被災後の被災者支援情報などの情報発信を主な目的として運営されてきました。 参考リンク
コミュニティFM局が災害で役立った数例 後にエフエムとおかまちとして開局。当時、筆者も放送を聞いて参考にしてました。 1日2回は3カ国語(英語・中国語・ポルトガル語)でも放送 こうしたコミュニティFMの特性を踏まえて、災害時の情報収集は「災害の全体像は全国キー局や県域局で、地元情報は防災無線やコミュニティFM局で」というスタイルを意識すると、より一層的確な情報把握・決断に繋がる事でしょう。そのためには、お住まいの地域のコミュニティFM局を把握する事がまず第一歩。76.0MHz〜90.0MHzまでの周波数帯で聞く事ができるので、この機会に確認なさってはいかがでしょうか? |
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緊急割り込み放送−地元防災機関からの直接広報手段 緊急割り込み放送とは、コミュニティFM局などの放送局と提携した団体が、電話(一般公衆回線または専用線)や防災行政無線を経由して、放送中の番組に直接割り込んで緊急放送を行うシステムです。たとえ行政機関庁舎が放送局から離れていても、果ては被災現場からでも、緊急放送を直接伝えられるので、災害対策本部・消防本部・市区町村長などからの地元災害情報や避難情報をいち早く得られる点で大きな力になります。 これも、コミュニティFM局をチェックすると良い、大きな理由の一つと言えるでしょう。
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