家庭の自助と地域共助−市民防災対策を提案する | |||
「なぜ防災対策が必要なの?」以前は、ここから話す必要がありました。しかし、阪神淡路大震災や地下鉄サリン事件が起きた1995年あたりから、毎年起きる何らかの大きな自然災害を受けて、長年人々が抱いてきた日本の安全神話は崩壊した昨今、「防災対策は災害国日本に暮らすマナー」へと、人々の意識は変わった感があります。その様な現在、わが家や地域に合った防災対策を行うために役立つ視点を提案したいと思います。 防災対策していない・できない理由 そして現在は、次の壁にぶつかって、多くの方は防災にお困りの様です。興味深い事に、群馬県と和歌山県が行った県民意識調査で、防災対策をしていない理由の1位となっているのは、右のグラフにある通り、共に「どんな対策が良いのかわからない」。つまり、防災対策は必要でも、何から始めていいか分からないというのが、人々の正直な本音だという事がわかります。そこで市民防災ラボでは、そんな皆さんがより防災対策に取り組みやすくなるヒントとして、我が家仕様の防災は「地域と家族で十人十色」という点を提言してきました。 基本原則:我が家仕様の防災は、地域環境と家族環境で十人十色 自らの被災経験をきっかけに、誰にでも通用し、わかりやすい防災の基本原則を考えてきた末、辿り着いたのは「わが家仕様の防災は、地域環境と家族環境で十人十色」 でした。単純で特別な言葉でもありませんが、この基本原則から改めて振り返ってみると、我が家に必要な対策の分野や方向性が、より見えてくるでしょう。「我が家仕様」の対策が肝心 防災対策は、家庭の危機管理の一部に過ぎません。しかし、同じ危機管理でも、医療保険や生命保険、自動車保険などは、補償金額や予算などの希望や事情に合わせてプランを選ぶはず。全員が同じプランという事はなく、家庭によって十人十色でしょう。同様に、防災も各自の事情に合わせた対策が大切です。マニュアル通りに備え、いざという時に我が家に合わず後悔しても、時既に遅しというもの。我が家の事情を一番よく知るのは、他ならぬ自分自身ですから、巷の防災マニュアル、市販の非常持出セット、当方を含む専門家の提案はあくまで参考と考え、各自の事情に合わせて足し引きするのが、本当に役立つ我が家仕様の防災対策ではないでしょうか。 |
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我が家に合った備えに絞り込む2つの視点−地域環境と家族環境 では、我が家仕様の備えはどうしたら判るのでしょうか?市民防災ラボでは、以下に紹介する2つの視点で、我が家の置かれた状況を振り返ってみる事をお奨めしています。そうするなら、我が家に必要な対策がかなり見えてくると思います。
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