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発災〜避難時の対処

ニュース・天気予報で事前に予測できない突発地震に心構えを   ポイント
突然の地震に役立つ緊急地震速報・緊急警報放送   追補'09/4/13

テレビで情報収集  災害が起きそうな時や災害が起きた後、テレビから情報を得るのが一般的と思います。風水害・土砂災害・火山噴火・雪害などは、ニュース・天気予報などで、事前にある程度は状況を予測できますが、突然やって来る地震ではそうもいきません。

 このページでは、突発地震や津波など一刻を争う情報を伝える、緊急地震速報と緊急警報放送について解説します。いざという時のために憶えておきましょう。

緊急地震速報 (Emergency Earthquake Warning、略してEEW)

気象業務支援センター 緊急地震速報ロゴ  緊急地震速報は、発生した地震を探知・分析して、地震の強い揺れが届く数秒から数十秒前に知らせる世界初の地震直前警報システムです。2004年に試験運用が開まり、2007年10月より本格運用から2009年3月末までの間に、震度5弱以上と予測した一般向け速報(警報)を9回、それ未満の震度速報は847回発表されています。

緊急地震速報のしくみ

      緊急地震速報は、全国約1000箇所の地震計データを気象庁のシステムで解析、気象業務支援センターから全国の放送局・配信事業者・自治体を経て私達に届きます。防災機関などの「高度利用者向け」には、大小に関わらず情報が配信されますが、最大震度5弱以上の揺れが予想される場合は、一般向けに警報が出されます。

 理科の授業で習った通り、地震が起きると、秒速約7kmで先に届く初期微動(P波)と秒速約4kmで後からやって来る主要動(S波)の、2種類の地震波が発生します。緊急地震速報では、1箇所の観測点で初期微動(P波)を検知すると震度解析・予測を始め、基準値以上になると第1報を配信。以後、情報精度が増す毎に順次情報が配信され、できるだけ主要動(S波)が到達する前に情報が伝える仕組みとなっています。

 これまで地震の事前警報など困難だった事を考えれば、数十秒程度とはいえ、事前の心構えができたり、安全確保など減災措置を行う余裕を生まれたのは、まさに画期的と言えるのではないでしょうか。

緊急地震速報を利用するには?

  テレビ・ラジオ 配信業者利用 防災行政無線 館内車内放送
概要
画面や音声で強い揺れに注意を促す

警報機器・PCソフトでサービスを利用

同報無線で地域一帯に注意を促す

館内・車内放送で強い揺れに注意喚起
利点 無料かつ一般的 予想震度・猶予時間告知など多機能 無料、J-ALERTと連携で自動放送可 無料、自動放送で比較的早く告知
欠点 震度・猶予時間告知や機器強制起動なし 有料(数万円〜月数百円まで様々) 非対応自治体や情報伝達制約が多い 混乱防止で震度・猶予時間を言わない
携帯電話への情報配信に向けて、システムやサービスの検討がなされています

 主なものでは上記形態があります。なお「配信業者利用」とは、自宅や事務所などで、緊急地震速報受信端末やパソコン用受信ソフトを利用する方法の事。こちらは、高度利用者向け緊急地震速報を利用するため、予想震度や到達残り時間の表示や音声読み上げ、安全確保方法の音声案内など、一般向け速報に比べ便利で多機能ですが費用が必要です。主に、以下の利用形態があるので、ご自分に合った形態を選んでみましょう。

  • 受信端末購入費用(数万円程度)+専用電話回線または配信料の月額費用
       →外部機器との連動可能製品が多いため、企業・団体等での利用に適しています
  • ADSL/FTTH/CATVなど常時接続ネット環境+受信端末月額利用料
  • 同上+受信端末購入費用(1万円程度)+月額配信料
  • 同上+受信ソフト月額利用料
       →最安ですが当然パソコン起動時のみ動作、店舗・事務所や在宅がちな家庭に向きます

    関連コンテンツ・参考リンク
    HTML 気象庁 緊急地震速報について  (緊急地震速報の大元による、仕組みや心得など基本情報、解説ビデオも)
    HTML (財)気象業務支援センター 緊急地震速報  (緊急地震速報の送信機関による解説)
    HTML NHKオンライン 緊急地震速報  (NHKでの放送形式や利用の心得、解説ビデオも)
    HTML NHKオンライン ラジオの緊急地震速報  (ラジオでの警報音サンプルが聴けます)
    HTML TBSラジオ 緊急地震速報 2008年4月1日スタート  (在京民放9放送局での対応や警報基準を紹介)
    HTML 緊急地震速報利用者協議会 関連事業者の紹介  (配信事業者や、受信機器・ソフトウェア情報)

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    緊急地震速報の基本的心得

  • 緊急地震速報で、直前の心構えや安全確保が可能になった
  • 発生した初期微動を分析し、主要動が届く前に地震を知らせるものである
  • 地震予知ではなく地震直前警報システムである
  • 緊急地震速報を見聞きしたら、屋内外問わず、まず身の安全を図る
  • 運転中ならゆっくり路肩へ停車、施設や車内では案内に従い安全確保
  • 有用なシステムだが震源が近い地震では間に合わない限界がある


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    緊急警報放送 (Emergency Warning System、略してEWS)

    緊急警報放送 実際の送出画面 2003年  緊急警報放送は、地震・津波・他の緊急時に、放送局から送出される緊急警報信号によって、対応するテレビ・ラジオ等を強制起動して緊急情報を伝える低ビットレート(64bps)データ放送の一種です。このシステムは、1985年にNHKと民放13社で運用が始まり、現在はさらに多くのテレビ・ラジオ局でも運用されています。緊急を要する下記3つの事態で放送されますが、今まで、津波警報時に稼働してきたので、特に沿岸部にお住まいの方には役立つ警報といえます。

    緊急警報放送が送出される事態 警報の種類
    1.内閣総理大臣が大規模地震の警戒宣言を発表した場合
      (大規模地震対策特別措置法第9条第1項の規定による)
    第1種開始信号
    地震警報
    2.都道府県知事・市町村長が災害の警告を伝達する場合
      (災害対策基本法第57条の規定による)
    3.気象庁が津波警報を発表した場合
      (気象業務法第13条第1項の規定による)
    第2種開始信号
    津波警報

    電源オフからでも強制起動−災害警報器として必要な物は?

    緊急警報放送 対応機器  災害時に、たとえテレビ・ラジオを視聴していなくても、緊急警報放送対応機器を持っているなら、強制起動して情報を伝えるプッシュ型警報器として更に役立ちます。

     対応機器は割とありましたが、執筆時点では、地上デジタル放送対応のテレビ・チューナー、据置型ラジオなどの一部で対応品が販売されています。ですが、電源オフからの強制起動のために必要な待機電力SONYブラビアシリーズは10〜13W)への懸念や、家電メーカーの生産コスト高からか、日本では普及が進まない現状です。

    ちなみに欧米では、自然災害から武力攻撃にも対応した Emergency Broadcast System(EBS)や Emergency Alert System(EAS)が1960年代から普及しています。それに比べ、同じ冷戦の最前線にあったはずの日本は、随分遅れている感が否めません。

    緊急警報信号の波形  なお非対応機器でも、緊急警報信号自体が可聴信号でもあるため「ピロピロ」と鳴って視聴者に注意喚起します。ただし緊急警報放送を送出するチャンネル(事実上NHKのみ)を、視聴中である場合に限ります。

    試験放送−平時に緊急警報放送に触れる機会

    緊急警報放送 試験放送  緊急警報放送を運用する放送局では、試験放送を行っており、多くの方にとってはこれが緊急警報放送を知る良い機会となるでしょう。ちなみに試験放送は、
  • NHKは毎月1日(1月のみ4日)の正午前
  • 民放は各局で異なる (放送開始・終了前後が多い)
    に行われます。慣れない内容と試験放送独特の雰囲気に、少々不気味さを感じるかもしれませんが、偶然遭遇した時にはよく見ておくと良いでしょう。

    関連コンテンツ・参考リンク
    HTML NHKオンライン 放送受信相談室「放送サービスのあれこれ 緊急警報放送
    HTML 防災体験レポート 屋内対策グッズ「緊急警報放送受信機 Panasonic RF-K1
    HTML 家電部屋 緊急警報放送(EWS)とは
    各局の試験放送予定から技術面まで、密度の濃い情報が詰まっています。
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    緊急警報放送の基本的心得

  • 緊急警報放送は、特に津波に対する有用な警報手段
  • 地震・津波予知ではなく直前警報システムである
  • 対応機器があるなら強制起動できて更に有用
  • 緊急警報放送を見聞きしたら、まず避難や身の安全を図る
  • 震源が近いと間に合わない、沿岸部在住者は大きな揺れならまず避難を

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