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防災対策はじめの一歩

いざとなったら、国や自治体が助けてくれるんでしょ?税金払ってるんだから・・・   ポイント
防災の基本は自助努力、公的援助は最後の受け皿   追補'06/5/14

 いざ災害となると、ニュースなどのメディアで、避難所にいる被災者の光景を目にします。そのため災害時には、国や自治体が被災者みんなを面倒を見てもらえると思いがち。
でも「3日分は備えを」とよく言います。実際のところ、どうなんでしょう・・・?

自治体の公的備蓄はどれくらい?−公的援助は最後の受け皿程度

地域の防災倉庫  各地の自治体では、避難場所・避難所に指定されている各種施設に、救出救護資材や食糧などの防災備蓄が備えられています。公園や学校などで、左のような防災備蓄倉庫を目にされる事もあるのではないでしょうか。

 防災倉庫があるからいざという時も安心・・・とは言うものの、自分の街にどれくらいの備蓄量があるかはご存知でしょうか?分かり易いところで、非常食の備蓄状況を例に、自治体の公的備蓄状況の現状を見てみましょう。

自治体における災害備蓄食糧と人口の対比の一例
自治体 人 口 自前備蓄食糧 1人当たり 備 考
東京都全体 1261.9万人
(平成18年4月)
264.7万食
(平成18年4月)
約0.21食/人 政府備蓄倉庫や業者から、生米3.3億食+非常食220万食の協定あり
大阪府全体 882.8万人
(平成21年4月)
約228万食
(平成21年4月)
約0.26食/人  
神奈川県
鎌倉市
17万3746人
(平成21年4月)
21万660食
(平成21年4月)
約1.28食/人 大都市圏郊外都市の例として
鳥取県
米子市
13万9333人
(平成13年度末)
15万6825食
(平成14年4月)
約1.13食/人 地方都市の例として
山梨県
北杜市
4万9663人
(平成20年2月)
3848食
(平成20年3月)
約0.07食/人 地方町村の例として
静岡県
三島市
11万4192人
(平成19年1月)
19万6250食
(平成18年3月)
約1.72食/人 地方都市の例として
市民防災ラボ調べ、地域防災計画や統計資料など公表資料から集計

 この数字を見て、皆さん様々なご感想を抱かれた事と思われます。実際には、零点何食分などと住民全員に均一に交付されるのは非現実的なので、この数字は単純計算したあくまで目安とお考え下さい。また意外に思える方も多いですが、公的備蓄が未整備の自治体も、全国的にはまだまだ存在するのが現実です。(実際、私が講演をさせて頂いたある地方都市も、当時は公的備蓄が未整備でした)

 今まで、様々な自治体の災害体制・災害備蓄状況を調べてきましたが、感触として、多くの自治体では人口の5%程度が被災した場合を想定した防災体制・防災備蓄を行っているのが現状で、地域防災計画でその通り明記している自治体もある程です。

頼りにならないなら、あらかじめ多めに備えを

公的援助は最後のセーフティーネット  意外に思われたか・納得されたか、いずれにせよ、その第一印象が自治体に対して抱いている皆さんの期待度と言えますが、いかがだったでしょうか?公的備蓄が豊富にあれば、わざわざ多くを備える必要はなく、逆に頼りにならなければ、あらかじめ多めに備えないと、結局困るのは自分自身です。備えが3日分で十分な所もあれば、もっと備えなければ苦労しそうな地域など、地域環境は十人十色です。

 こうして現状を見ると公的援助は個人ではどうにもならなくなった場合の、最後の受け皿・セーフティーネット程度、と捉えておく方が、現実的なのかもしれません。仮に公的援助があってもなくても、真っ先に我が家を守るのは、他ならぬ我が家自身。防災の基本は自助努力と考え、いざという時に備えるのが家庭の危機管理ではないでしょうか。

備える際には、地元事情を確認してみよう

 皆さんはご自分の住む地域で、
  • 公的備蓄に何がどれくらい整備されていて(頼りになるかならないか)
  • 近所のどこに備蓄されているか(支援を受けやすいかどうか)

    把握しておられますか?「防災対策は地域環境で十人十色」ですが、公的態勢もその中に含まれます。この機会に地元の現状を確認してはいかがでしょうか?実際の確認方法は 「我が家仕様の防災は、地域環境で十人十色」 のページで紹介しています。

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    自治体にも限界がある、だからこそ自助努力が大事

     日本人には昔から根付いた御上(依存)志向があるので、ついつい「災害時には御上が助けてくれるだろう」となりがちです。でも現状を見ると、公的態勢にも限界があるので、それならば自ら備える自助努力をする方が、より現実的な対応ではないしょうか。

    自治体の厳しい財政状況

     様々調査や、防災講演・イベントでお会いする自治体関係者のからお聞きする限り、自治体自前だけの備蓄整備は、必要とわかっていても予算や態勢面で限界があるとの声を多く聞きます。不況での税収減による財源不足、地方分権による財政健全化など、自治体の予算事情も厳しいのが現状です。確かに、私達住民がが増税を覚悟すれば、少々は公的備蓄を充実させる事ができるでしょう。しかし少々乱暴な言い方ではありますが、増税分と同額の見返りは期待できないのだから、同じ金額を払って自分のために揃えた方が、よっぽど確実ではないでしょうか。

    大規模災害では公的援助の到着が遅れる

     また大規模災害の場合、多くの自治体では、自前備蓄を補完するために、他の自治体や地元流通業者との災害時応援協定を結んでいます。とはいえ、そのような物を必要とする規模の災害では、交通障害などで協定先からの輸送や分配は極めて困難になるのは、昨今の災害でもご存知の通り。例えば、上の表にある東京都の場合、政府備蓄倉庫から3億食あまりの生米の援助協定のありますが、東京都西部の某市にあるため、より大都市中心部に当たる、23区の隅々まで行き渡ると期待するのは、少々楽観的過ぎるかもしれません。

         

    防災の基本は自助努力、公的援助は最後の受け皿

  • 自治体の公的備蓄は、大方の期待ほど多くはない
  • 公的援助を充実しようにも予算事情が厳しい
  • 大規模災害では公的援助の到着が遅れる
  • ならば、地元の公的支援力に合わせて自ら備えるのが、一番困らない方法

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